人間関係リセット症候群と発達障害は関係ある?決めつけないための考え方

人間関係リセット症候群と発達障害の関係を行動だけで決めつけない考え方 メンタルヘルス・ハラスメント

人間関係を突然切りたくなった時、「自分は発達障害なのでは」と不安になることがあるかもしれません。

検索すると、ASDやADHDとの関係を説明する情報も見つかります。

先にお伝えしたいこと

人間関係リセット症候群は正式な診断名ではなく、関係を切りたくなる行動だけで発達障害とは判断できません。

以前、私も職場の集まりに参加しない人を見て、行動だけでは本人の事情まで分からないと感じたことがあります。

この記事では、発達特性との重なりとして考えられる範囲と、決めつけずに今の困りごとを整理する方法をまとめています。

人間関係リセット症候群は発達障害と同じではない

人間関係リセット症候群は正式な診断名ではなく行動だけでは判断できない

人間関係リセット症候群は正式な診断名ではない

人間関係リセット症候群は、SNSのアカウントや連絡先を消すなど、人とのつながりを一度に切りたくなる状態を表す通称です。

「症候群」という名前が付いていますが、正式な医学的診断名ではありません。

そのため、行動が当てはまっても、病気や発達障害と決まるものではありません。

一つの行動だけでは発達障害と判断できない

発達障害の診断では、現在の行動だけでなく、幼少期からの様子や、仕事・家庭など複数の場面での困りごとを専門家が確認します。

国立障害者リハビリテーションセンターも、発達歴を聞き取り、現在の発達・行動特性を丁寧に確認する必要があると説明しています。

以前、私の周りにも職場の集まりへほとんど参加しない人がいました。

しかし、参加しない理由は本人にしか分かりません。

人付き合いが嫌なのか、家庭の事情があるのか、単に一人の時間を大切にしているのか、外から見える行動だけでは判断できないと感じました。

SNSを消す、連絡を返さないといった行動も同じです。

一つの行動から、自分や身近な人へ診断名を当てはめないことが大切です。

出典:国立障害者リハビリテーションセンター「医療機関」

発達特性と関係を切りたい気持ちが重なることはある

ASDやADHDの特性と疲れやストレスが重なって見える可能性

考えられる背景を一つに絞らない

ASD:対人的なやり取りや感覚面の負担

ADHD:衝動性などが行動へ影響する可能性

その他:対人疲労、我慢、SNSの負担、環境の変化

ASDの特性により対人関係で疲れる人もいる

ASDは、自閉スペクトラム症の略称です。

人との会話や気持ちの伝え合い、場面に合わせた行動などに難しさを感じる人がいます。

音や光などを強く感じ、職場や集まりで疲れやすい人もいるかもしれません。

こうした負担から、一人になりたいと感じることは考えられます。

ただし、ASDのある人が人間関係をリセットするとは限りません。

ADHDの衝動性が行動へ影響する人もいる

ADHDは、注意欠如・多動症の略称です。

考える前に動きやすいなど、衝動性が見られる人もいます。

強いストレスを感じた時、連絡先の削除などの行動へ気持ちが表れやすい人はいるかもしれません。

一方、衝動的に関係を切った経験があるだけで、ADHDとは判断できません。

ASDやADHDの特性には個人差があり、複数の特性が重なることもあります。

出典:国立障害者リハビリテーションセンター「発達障害について知りたい」

発達障害以外の疲れやストレスも切り分ける

関係を切りたい気持ちの背景には、発達障害以外の理由も考えられます。

気を使い続けた疲れ、本音を言えない我慢、SNSの通知への負担、環境の変化などです。

危険な言動を受け、安全のために離れる必要がある場合もあります。

関係を切りたい気持ちだけで、原因を一つに決めることはできません。

一般的な傾向と、関係を切る前にできることは、人間関係リセット症候群診断の記事で確認できます。

発達障害か気になる時に試したい3つの整理

発達障害か気になる時に場面と生活への影響を整理して相談する3つの方法

相談前に整理する3つのこと

1. 関係を切りたくなる場面と負担

2. 仕事や生活への影響

3. 困りごとが続いている期間

関係を切りたくなる場面と負担を書き出す

最初に「いつ・誰と・何を負担に感じたか」を分けて書いてみてください。

たとえば、「大人数の会話では話すタイミングが分からず疲れる」「返信を急かされると連絡先を消したくなる」のように具体化します。

診断のためではなく、自分が困っている場面を知るためのメモです。

仕事や生活への影響を確認する

次に、同じ困りごとが仕事や生活で繰り返しているかを確認します。

人間関係だけでなく、仕事が続かない、生活の予定を管理しにくい、眠れないなどの影響も書いておくと、相談する時に伝えやすくなります。

一時的な疲れで休めば落ち着くのか、長く続いているのかも確認してみましょう。

困りごとが続く時は専門家へ相談する

発達障害の診断は、専門の医師が行います。

発達障害か気になり、仕事や生活での困りごとが続いている場合は、専門の医療機関へ相談する方法があります。

受診先が分からない時は、地域の発達障害者支援センターへ問い合わせることも選択肢です。

相談前のメモには、今困っていることや、いつ頃から続いているかを書いておくと伝えやすくなります。

自分の中で答えが出る前でも、困っている状態を相談して構いません。

心身の不調が続いている時

眠れない、食べられない、涙が止まらないなどの不調が続いている時は、発達障害かどうかの確認を急ぐより、現在の不調を医療機関へ相談してみてください。

まとめ|行動だけで決めつけず、今の困りごとから整理する

行動だけで決めつけず困りごとを整理して必要なら相談する流れ

行動だけで決めつけず困りごとを整理して必要なら相談する流れ

人間関係リセット症候群は正式な診断名ではなく、人とのつながりを切りたくなる行動だけで発達障害とは判断できません。

ASDやADHDの特性と重なって見える部分があっても、対人疲労やストレスなど、ほかの背景も考えられます。

まずは、関係を切りたくなる場面と、仕事や生活への影響を書き出してみてください。

困りごとが長く続いている場合は、一人で答えを決めず、専門の医療機関や地域の発達障害者支援センターへ相談する方法もあります。

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