職場の人間関係がつらくて退職を考えていても、その理由を上司へ正直に話してよいのか迷うかもしれません。
辞めたくなった理由である人間関係の詳細をすべて話さなくても、今後の働き方や個人的な事情を軸に退職意思を伝える方法があります。
ただし、退職勧奨やハラスメントが関係する時は、安易に自己都合としてまとめない方がよいこともあります。
この記事では、人間関係を理由に退職する時の伝え方、場面別の例文、引き止められた時の対応をまとめています。
今の状態に近いものを確認してみましょう
まだ退職を迷っている
まずは、辞めるかどうかの判断を整理します。
退職意思が固まっている
会社へ伝える理由と希望時期を準備します。
退職を迫られている・心身がつらい
署名を急がず、記録と安全を優先します。
人間関係が退職理由でもすべてを正直に話さなくてよい

退職理由は相手への不満より自分の意思を軸にする
人間関係が退職のきっかけでも、上司や同僚への不満を一つずつ説明する必要はありません。
「今後の働き方を見直したい」「新しい環境で経験を積みたい」など、自分を主語にすると話の軸を保ちやすくなります。
すべての出来事を説明するより、退職の意思を自分の言葉で伝えることが大切です。
改善を望む時と穏便に退職したい時で伝え方を分ける
伝える範囲は、退職意思がどこまで固まっているかによって変えてもよいかもしれません。
まだ配置変更や業務分担の見直しを望んでいるなら、困っている場面と希望する対応を具体的に伝えます。
- 改善を相談したい:起きた事実、仕事への影響、希望する対応を伝える
- 退職意思が固い:退職の意思、希望時期、引き継ぎを中心に伝える
何を望んでいるかによって、伝える範囲は変えてもよいかもしれません。
以前、私も人間関係の負担を言葉にしにくかった
以前、私も仕事の内容より、上司との関係に強い負担を感じた時期がありました。
そこで、「緊張が続いて仕事に集中しにくい」「一対一のやり取りに強い負担を感じる」と、自分に起きていることから整理しました。
相手を評価する言葉ではなく、自分の状態を言葉にすると、次にどうしたいのかも考えやすくなりました。
まだ辞めるか迷っている時は、人間関係で会社を辞めたい時の判断基準で今の状態を整理できます。
人間関係を退職理由として会社へ伝える例文

詳細を話さず「一身上の都合」と伝える例文
詳しい人間関係を話したくない場合は、理由を「一身上の都合」とまとめる伝え方があります。
伝え方の例
一身上の都合により、○月末をもって退職したいと考えています。引き継ぎについては、業務へ支障が出ないように進めます。
詳しい人間関係を説明しなくても、退職意思と希望時期は伝えられます。
ただし、会社から退職を促されている場合や、強いハラスメントによって辞めざるを得ない場合は、後半の注意点も確認してください。
今後の働き方を理由にして伝える例文
本音をすべて話さなくても、今後どのように働きたいかへ言葉を置き換えられます。
伝え方の例
今後の働き方を考え直した結果、新しい環境で経験を積みたいと考え、退職を決めました。
相手への批判ではなく、今後の希望を軸にすると、退職の話へ戻しやすくなります。
人間関係の改善も求めたい時の例文
退職を決める前に改善の可能性を確かめたい時は、「苦手な人がいる」とだけ伝えるより、事実と影響を分けます。
伝え方の例
○月ごろから、打ち合わせで強い口調による指摘が続き、業務の相談が難しいと感じています。配置や報告方法を含めて、対応を相談できないでしょうか。
改善を求める時は、相手の性格ではなく事実と影響を伝えます。
上司へ退職理由を伝える時の進め方

就業規則を確認して面談の時間を取る
上司へ話す前に、就業規則や雇用契約書で、退職の申出時期、提出先、必要な書式を確認します。
雇用期間の定めがあるかどうかでも確認点が異なるため、「いつでも一律に2週間前でよい」と思い込まず、契約内容を確かめておくと安心です。
確認後は、「ご相談したいことがあるので、お時間をいただけますか」と伝え、落ち着いて話せる時間を取ります。
退職理由より退職意思と希望時期を先に伝える
面談では、理由の説明から始めず、退職意思を先に伝えます。
面談で伝える4ステップ
- 退職を決めたこと
- 希望する退職日
- 簡潔な退職理由
- 引き継ぎへの考え
理由を細かく説明しすぎると、改善案を提示され、退職するかどうかの話へ戻されることがあります。
意思が固まっているなら、「相談」ではなく「決めたこと」として穏やかに伝えましょう。
退職届は会社の書式と指示を確認する
人事担当者や就業規則を確認し、会社指定の書式がある場合は、その案内に沿って準備します。
書類に「一身上の都合」と書く場合でも、口頭で伝える内容まで同じ表現に固定する必要はありません。
詳しい説明や引き止めを受けた時の答え方

詳しい理由を聞かれても話す範囲は自分で決める
話したくない内容まで無理に広げず、次のように返してもよいでしょう。
伝え方の例
個人的な事情もあるため、詳細は控えたいと考えています。十分に考えたうえで、退職の意思は固まっています。
改善を望んでいないなら、相手を納得させるために新しい理由を探し続けなくてもかまいません。
聞かれたことへ、すべて詳しく答えなければならないと思い詰めなくてもよいかもしれません。
引き止められたら退職意思を短く繰り返す
待遇改善や異動を提案された時は、感謝を示したうえで、決めた意思へ戻します。
伝え方の例
ご配慮いただきありがとうございます。ただ、十分に考えて決めたことですので、退職の意思は変わりません。
新しい理由を足し続けず、決めた意思を短く繰り返します。
転職面接では会社向けの退職理由をそのまま使わない
現在の会社へ伝える退職理由と、応募先へ伝える転職理由では目的が異なります。
転職面接では「一身上の都合」だけで終わらせず、経験から何を学び、次の職場で何を実現したいかまで整理します。
具体的な言い換え方は、人間関係を転職理由にしていい?面接での言い換え4ステップと深掘り対策で確認できます。
退職勧奨やハラスメントが関係する時は記録を残す

自己都合としてよいか迷う時はすぐ署名しない
退職勧奨や強いハラスメントがある時
その場で結論や署名を急がず、日時・出席者・発言・書面を記録しておきましょう。
会社から退職を勧められた場合は、通常の自己都合退職と同じように考えない方がよいこともあります。
厚生労働省は、退職勧奨に応じるか拒否するかは労働者が選択でき、その場で承諾せず、雇用保険上の扱いなども踏まえて考えるよう案内しています。
面談の日時、出席者、言われた内容、渡された書類を記録しましょう。
内容を理解できないまま、その場で退職届や合意書へ署名することは避け、持ち帰って確認する方法があります。
離職票の理由が実際の経緯と違う時は、ハローワークへ異議を伝え、状況や資料を確認してもらう手続きも案内されています。
心身の不調が強い時は退職手続きより安全を優先する
心身の安全を優先したいサイン
眠れない、食べられない、涙が止まらない、出勤前に強い不調がある時は、休息や医療機関への相談も選択肢です。
眠れない、食べられない、涙が止まらない、出勤前に強い動悸や吐き気がある時は、退職理由をきれいに整えることより休息を優先してもよいかもしれません。
一人で退職理由を整えることより、心身の安全を先に考えてもよい状態があります。
今のつらさが限界に近いか迷う場合は、職場の人間関係に疲れた時の限界サインでも確認できます。
必要に応じて家族など信頼できる人へ付き添いを頼み、医療機関や会社の産業医へ相談する選択肢もあります。
労働局など外部の相談先も選択肢に入れる
社内で話しにくい時や、退職を強く迫られている時は、厚生労働省の総合労働相談コーナーへ相談できます。
解雇、配置転換、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど、幅広い労働問題を電話または面談で相談でき、利用は無料です。
状況を言葉にし、何を確認すべきか一緒に整理するために利用してもよいでしょう。
まとめ|退職理由は本音をすべて話すより自分の意思を伝える

人間関係が退職理由でも、起きたことをすべて正直に話す必要はありません。
退職意思が固まっているなら、自分の今後を軸に、退職の意思、希望時期、引き継ぎを簡潔に伝える方法があります。
改善を望む場合は、相手の性格ではなく、具体的な言動と仕事への影響を伝えてみましょう。
ただし、退職勧奨やハラスメントによって辞めざるを得ない時は、安易に自己都合として署名せず、記録を残して公的窓口へ確認することも大切です。



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